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東京方言のアクセントはここでも書いているように、面倒くさいルールがあります。
① 最初の拍と2番目の拍は違わなければならない!
② 一度下がった拍は、その単語内では二度とは上がらない!
③ 特殊拍にはアクセントの下がり目がこない!
です。
※因みに日本語でアクセントというと普通音の高低が↑から↓に落ちる瞬間をいいます。それはこのリンクアクセントとイントネーションとトーンの違いに載っています
それと基本的には、4拍の単語以外は後ろから3番目にアクセントが置かれます。
詳しくは→日本語(東京方言)のアクセントの特徴参照してください。
例えば、「ベホマズン」だったら「↓ベ↑ホ↑マ↓ズ↓ン」となりますよね。
一方で「マホイズン」だったら「↓マ↑ホ↓イ↓ズ↓ン」となりますね。
このように、最初の拍と2番目の拍は異なって、1回↑から↓にさがったらそのままでもうピッチは上昇しません。さらに「ほい(hoi)」のような特殊拍(母音の連続)があるときは「い」に置かれずに一個前にずれます。
このルールに沿って発音された単語を聞くと「うわっ標準語や!気取ってる!」と関西人に思われるわけです。
一方で関西方言のアクセントは、上のルール②以外無視です。
一度下がった拍はもう上がらない以外は適用されます。
つまり、
関西人に
「ベホマズン」を唱えさせると
「↓ベ↓ホ↑マ↓ズ↓ン」
というようになるでしょう。
「マホイズン」を唱えさせると
「↓マ↓ホ↑イ↓ズ↓ン」
となると思います。
これは東京方言とちがって、1つ目の拍と2つ目の拍が違う必要もないし、アクセントが↑から↓に変わるタイミングが特殊拍であっても問題ないのです。
普通、単語の後よりも、前の音の方が目立ちます。だから、東京方言で最初と2番目の拍が↑↓、↓↑になってるところを、↑↑、↓↓で発音するとめちゃくちゃ目立ちます。
特に初めから高い音が連続する時はあー関西弁だなーって感じますね。
例えば「ハナクソ」だったら東京方言だったら
「↓ハ↑ナ↑ク↓ソ」
というように,
お上品なハナクソですが、
関西だったら
「↑ハ↑ナ↑ク↑ソ」
のようにずっと高いまま発音されます。
で、用語的な話をすると関西方言では↑から始まるものを特別に高起式、↓から始まるものを低起式と呼んでいます。なぜ、関西方言だけ特別視して、こんな名称を付けるのかというと、いろいろ都合が悪いからなんですが、ここで書くとごっちゃごちゃになるからまたの機会に書きますわ。
発音のルールはだいたいわかったかと思います。
じゃあどの単語がどこにアクセントがあるねんって感じですね。これは次項に書きますわ。